最大スペース(案内板の大きさ上限と設置高)

今回は、点字案内板はどれぐらいの大きさまで許されているか? 設置する高さは?という話です。

健常者向けの一般的な案内板という物は、大きさは自由ですよね。大会場や巨大施設では非常に大きな案内図を見かけることがあります。
形も自由で、横に幅の長い物、縦に背の高い物、いろいろあります。
ところが、点字の案内板は大きさに制限があります。
理由は簡単で、立ち止まって指先で触る物だから、大きすぎると判読しにくいのです。指の届きやすい範囲で、となるとおのずとそれなりの面積に限られます。
横1000mm×縦600mmがその最大限度サイズです。
同じ理由により、設置する高さも決まりがあります。高すぎても低すぎてもいけません。
また、そこに表記する点字の長さも一行最長40マスに収まるようにします。前回のおさらいですが40マスとは6.1の点字の場合244mmです。つまり最長でも244mm以内に収めなければなりません。

下の図をご参照ください。


ともあれ、w1000mm×h600mmもあれば充分に広大なスペースです。極端に横長や縦長など奇抜なデザインはできないというだけではないかと思います。外観デザインは表現の一環とはいえそれは目の見える人だけにうったえられる物でしかなく、目の不自由な方には是非とも触りやすい範囲内でのわかりやすさを心がけたいものですね。

実際は、私共では大きくても一辺600mm以内のご注文が多いです。まず弊社機械設備の仕様の都合をご理解頂いて570mm×600mmに収まるサイズでの製作がほとんどですが、そもそも大きな駅の構内案内図や、役所等の館内案内図でも、大概は一辺600mm以内で収まることが多いです。最も多いケースは一辺400mm〜300mm程度の長方形か正方形です。トイレ案内図などは一辺350mm前後ぐらいのサイズが平均的です。

要点「健常者向けの一般的な案内板とは全く別物で、点字案内板は指先で触りやすいサイズのオーソドックスなデザインを、と意識しておいてください」


1000mm×600mmより大きなサイズの依頼がごく希にありますが、下記の問題にご注意願います。

  1. JIS準拠ではないサイズですので監修証明書が得られなくなります。
  2. 多くの機械設備の仕様の都合上、製作できる工場が限られます。
  3. 材料費や工賃を筆頭にコストがかさみ価格が高くなります。
  4. 取扱い行程や運送中での不良発生率が高いです。
  5. 設置後の破損に対し修復が困難です。

つづく(制作中)


点字のサイズ

点字表示の必要最小スペース

最大スペース(案内板の大きさ上限と設置高)
点字の案内の表示のしかた
点字の現在地の表示のしかた
健常者用の情報と目の不自由な方への情報は同じとは限らない

問題

その他は制作中


点字案内ならではの表示のしかた(入口)へ(もどる)

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